「親から実家を相続することになったが、正直いらない」「管理費や税金だけがかかる負動産は手放したい」――。こうした悩みを抱える方が増えています。しかし、安易な相続放棄は、預貯金などのプラスの財産まで失うだけでなく、管理責任だけが残るリスクもあります。
今回は、相続放棄を検討すべき厄介な物件の特徴と、放棄する前に検討すべき「賢い手放し方」を解説します。
相続放棄したくなる「厄介な物件」の4つの特徴
以下のような物件は、一般的な仲介市場では買い手が見つかりにくく、所有しているだけで大きな負担となります。
- 過疎地・アクセス困難な山林: 需要が極端に低く、現地に赴くことすら困難な土地。
- 再建築不可・既存不適格物件: 接道義務を満たさないなど、現在の法律では建て替えができない家。
- 管理費・維持費が高額: リゾートマンションの滞納管理費や、特定空き家予備軍の老朽家屋。
- 権利関係が複雑: 共有名義で意見が合わない、あるいは境界が未確定で売買が進まない物件。
「相続放棄」で解決しない場合がある?
「相続放棄をすればすべて解決」と思われがちですが、注意が必要です。2023年の民法改正により、相続放棄をしても、次の管理者が決まるまで「現に占有している」物件については保存義務が残るケースがあります。
また、あなたが放棄したことで、次順位の親族(兄弟や従兄弟など)に突然「負の遺産」が押し寄せ、親族トラブルに発展する事態も少なくありません。
訳アリ物件の
放棄する前に!「訳あり物件専門の買取業者」という選択肢
「仲介では売れないから諦めるしかない」と考えるのは早計です。一般的な不動産会社が敬遠する物件でも、訳あり物件を専門に扱う買取業者であれば、価値を見出し買い取れるケースが多々あります。
- 現状のまま買い取り: 片付けや修繕、境界の確定を待たず、そのままの状態で即現金化が可能です。
- 管理責任からの即時解放: 業者が所有者となるため、将来の倒壊リスクや税金の支払い、親族への迷惑を一度に断切れます。
- 預貯金を残せる: 物件を業者に買い取ってもらうことができれば、相続放棄をする必要がなくなるため、親が残してくれた預貯金や他の大切な遺産をしっかりと受け継ぐことができます。
まとめ:まずは「プロの査定」で出口を見つける
不動産の相続放棄は、決して万能な解決策ではありません。2023年の法改正により、放棄後も次の管理者が決まるまでは管理責任が残り続けるリスクが明確化されました。特に、倒壊の恐れがある老朽家屋や境界不明などの「訳あり物件」を放置すれば、損害賠償や近隣トラブルといった深刻な事態を招きかねません。
「どうせ売れないから捨てるしかない」と諦める前に、まずは訳あり物件の買取ノウハウを持つ専門会社へ相談してください。一般の仲介では扱えない物件でも、専門業者であればリスクを切り離し、現状のまま買い取ることが可能です。
相続放棄という極端な選択肢を選んで他の大切な遺産まで失う前に、専門会社による買取という「第三の道」を探ることが、あなたとご親族の将来を守る最も賢明な判断となるはずです。
